西洋占星術とは、西洋諸国で発達してきた占星術の体系のこと。東洋またはその他の占星術と区別する意味で、西洋占星術と称されています。
ヘレニズム時代(紀元前334年~紀元前30年)に古代バビロニア(現在のイラク南部)で成立した体系が基盤となっています。

西洋占星術では、占う対象に影響を及ぼすとされている諸天体が、生年月日や時刻にどの位置にあったのかを「ホロスコープ」に描き出し、それを解釈する形で占っていきます。
12の星座と、太陽、月、あるいは太陽系の惑星の動きを基に性格や才能、相性や人間関係などを占断していきます。

また、西洋占星術とは人が誕生した瞬間に空にあった天体を使って、その人の運命を知るという方法でもあります。これは太陽からの光線や温熱が地球上のあらゆるものに影響を与えているのと同様に、ほかの天体も地球上に少なからず影響を与えているという考えに基づいています。

現代に至るまでいろいろな変遷を経ながら数多くの技法を発展させてきた西洋占星術では、現実の天空を模式化した図を基に占断します。これは「ある瞬間の星の配置が、その際に地球上で生じた出来事や、その時生まれた人々に対して何らかの影響を与えている」という考え方を基にした図のことで、西洋占星術ではホロスコープと呼んでいます。

ホロスコープは、おおまかに分けると、「惑星」「サイン(十二宮)」「ハウス(十二位)」から構成されています。西洋占星術とは、このホロスコープをもとに、あらゆる事象を読み解く占術なのです。

 

占星術の歴史

 

古代バビロニアにおいて、人々は星空現れる現象を観察しながら、地上で起きる出来事の予兆を読み解いていました。現在の西洋占星術の起源は、この古代バビロニアの予兆占星術にあるといわれています。
その後、占星術はギリシアに渡り、個人の運命を読み解く現在の西洋占星術の基礎が完成したというのが通説です。

17世紀頃までは天文学と西洋占星術は不可分な面があり、天文学者のヨハネス・ケプラーや、レオナルド・ダヴィンチらも西洋占星術を実践していたといわれています。

その後、科学が隆盛を極めていく中で次第に「天文学」と「占星術」は切り離されていきましたが、現代になって心理分析のツールとして占星術を用いる「心理占星術」が生まれたり、複雑な計算をしなくても占えるようにした「12星座(太陽星座)占い」が生まれたりするなど、西洋占星術は様々な形で私たちの生活に浸透しているのです。

 

西洋占星術とホロスコープ

 

西洋占星術は、主にホロスコープの作成に基礎を置いています。ホロスコープとは、ある特定の時点の天の「チャート」を表した図のことをいいます。
占術の際に選ばれる「時」は、ホロスコープの主題となる存在の始点(人間であれば生誕時)になります。これは、主題となる存在はその生涯を通じて、始点における天のパターンを引きずるという考えからきています。

西洋占星術におけるホロスコープの解釈は、以下のものに支配されます。

 

 

西洋占星術との技法

 

西洋占星術で最も一般的な方法。その人の生まれたときの惑星の配置を12種類の室(ハウス)に分割して分類し、資質や才能がどのようなジャンルに展開されるのかを見ていきます。

 

12星座のように大まかに分類するのではなく、72区分もしくは360度(区分)に細分化し、その方の人生の目的やテーマなどを見ることができます。

 

その人の生誕時の天体位置を一定法則(主に×5・×7・×8・×9・×その人の年齢など)で加工し直し、その人の原始的欲求や環境の状態、その年齢の状態などを見る方法です。

手法的にはハーモニクスと似ている点がありますが、ハーモニクスがサインの特徴で解釈するのに対し、天体の特徴で判断するという点に違いがあります。特定の点の中間地点から、45度ごとにポイントを取って、そこに接触する天体や占星点を調べ、天体の組み合わせによって状況を判断します。
この方法を使うことにより、その人にどのような環境が発生するのかを見ることができます。

 

質問が出た際、その質問の状態が直截的に天体の状態に示されているという理論から、研究された占術。通常の西洋占星術では占うことができない、紛失物探しなどにも利用できる方法です。
その一方で、占ってはいけない条件というのが複数あり、いつでも使用できる占術というわけではありません。

 

都市や国家といった大規模な範囲の情勢などを占う方法。例えば日本の1年を占うときには、その年の春分図を基にします。

 

 

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